昨日、『ONODA』を見るために映画館に駆け込んだ。
ルバング島で軍事行動を続けた小野田寛郎さんを
描いたフランス映画だ。
ことさら誇張した表現もなく、淡々と描かれている。
津田寛治さんの演技が、重厚感とオーラがあって秀逸。
若いときを演じた遠藤雄弥さんの、
静かだけど雄々しい感じもシビれた。
良質な映画とは、こういうことを言うのだろうなあ。
ルバング島で最後まで行動を共にした部下の小塚が死に、
密林の大木のふもとで瞑目する津田さんの姿など、
ハッと息を呑むものがあった。
聞こえてくるのは、スコールの音だけ。
ただそれだけで、言葉にならない思いを
言葉にしないまま表現してみせる。
これぞ映画の醍醐味だろう。
ちなみにこのスコールが、過去が交錯するキーとして使われている。
これもまた印象的だった。
3時間近い上映時間なのだけど、全く飽きず、
帰りの電車ではしばし放心状態。
スマホばかり見ている今の日本人を眺めながら、
なんだか自分も別の世界から現代にやってきたみたいな
感覚に襲われた。
1981年生まれのフランス人が映画監督!!!
二重にびっくりだ。
戦後生まれのフランス人に、これほどまでに日本的な「間」が
描けるとは・・・脱帽。
今年、私の中での「名作」にランクイン。
ただ、関東圏では上映期間が今日で終わりのところが多い。
もっと早くに知っていれば宣伝できたのに。無念!!
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